2015年7月29日水曜日

現代日本で必読の書は1984年と23分間の奇跡

だと思う。というか現代日本が1984年と23分間の奇跡の世界に近づいている。特に1984年。

ジョージ・オーウェルの1984年は一党独裁のディストピアを描いた小説。そこでは過去の歴史は上層部の都合でいくらでも改変され、2+2=5と上が言ったらそれを本当だと信じられる(二重思考)世界。テレスクリーンという壁に埋め込み画面で人々の行動やニュースピークと呼ばれる新しい言語で思考は制限されている(思考犯罪)。人々の不満は二分間憎悪で解消されている。

日本がこのディストピアに近づいているんじゃないかと思っている。

過去の歴史は都合のいいように改変され、新国立競技場のように間違っているとわかっていてもなかなか止められず、携帯のGPS情報利用は無断でなされ、まとめメディアでデマが大量に拡散される。

twitterで流れてきて鋭いと思ったのはクソコラグランプリは二分間憎悪じゃないのかということ。あることをネタにすることで、真剣に話し合う余地をなくさせる、不満を隠すってわけ。

自衛隊の存在なんてまさに二重思考の最たる例だと思う。ナイーブに読めば違憲で存在できない存在が解釈によって正しいとして存在している。その解釈ですら苦しいのをさらに進める。自衛隊の存在の賛否以前に2+2=5で誰も本気で2+2=4にしようとしないってのがすごいよね。

というか日本は最も成功した社会主義国とも言われてるけど実態は開発独裁だったんじゃないかなとも思い始めた。55年体制とか。

23分間の奇跡は新しい教師が教室に来て、子どもたちに平等って何?自由って何と聞き、子どもたちの考えを変えて、偉大なる指導者様を崇めるように教育する話。その教育し終わるのが9時から始まって9時23分に終わるから23分間の奇跡。

なんていうか前にも書いたと思うんだけど、日本って一晩で一気に世論が変わってもおかしくない国で、そういう危うさを感じるんだよね。特にネットの叩きとかクソアフィとか見てると本当に扇動でまた関東大震災での朝鮮人虐殺がまたありうると思う。しかも動機はヘイトとかじゃなくて善意からの憤りだろうってのがまた怖い。地獄への道は善意で舗装されているって言葉のすごさな。

まあ一応こうした状況に対する答えみたいなのは自分でも持っていてそれは伊坂幸太郎の魔王であった「考えろ、考えろ」だと思う。立ち止まって考える。あとたぶん魔王である犬養は将来の小泉進次郎じゃねーかと思ってる。

僕は何か自分から動くのをめんどくさがる人間なので、国会前とか行かずに、頑固親父みたいに流されない感じで行きたいと思います。



0 件のコメント:

コメントを投稿