2010年5月17日月曜日

筑波大学のAC入試について

大学説明会でAC入試について説明する記事を書いたのだけど、文字数で削ったり表現を変えたりしたところもあるので、完全版を上げておこうかと。
AC入試についてと僕がどのような対策をしたのか、アドバイスなどを書きました。


[AC入試で合格する後輩へ]
筑波大学にはAC(Admission Center)入試というのがあるのは知っていますか? 9月初旬ごろに願書提出が始まり、10月終わりには合格発表、と筑波大学で一般はもちろん推薦よりも早くに合格できる入試制度です。いわゆるAO入試と呼ばれているものです。周りが必死で受験勉強している中、筑波大学に合格を決める。なんておいしい話なんでしょう。もちろん僕はこのAC入試で物理学類に入学しました。(2009年度入学)
 僕も私もACで入学したい、そう思った人もいるでしょう。が、そこまでこのAC入試は人数を取りません。おいしい話には罠がある。僕の年の物理学類AC入学者は1人、つまり僕だけでした。2010年度は2人だったそうです。これまで高校でなにか研究等をしておらず、筑波大学に一般に合格する実力の持ち主の人は素直に受験勉強に邁進することを僕はおすすめします。
 さて、AC入試に応募できるような高校で研究をやっていた人向けにこれは書こうと思います。もちろん学校でやっていた研究で大丈夫です。レベルはそこまで気にしなくてもいいでしょう。AC入試は書類による1次試験、面接による2次試験にわかれています。それぞれについて説明と共にどのようなことをしたかについて話しましょう。
 ますは1次試験です。書類による試験で、800字程度の志望理由書と自己推薦文を書いて送ります。もし合格していたら101日あたりに1次試験を通過したという手紙がくるでしょう。ここがAC入試での一番の山場です。志願者の半分以上、学類によっては8割近くがここで落ちることになります。
 志望理由書についてですが、とにかく熱意が伝わるようにしましょう。なぜこの研究をしようと、またなぜこの学問に興味を持ったのか、なぜこの学類に入りたいと思ったのか。このことについて僕は書きました。
 次に自己推薦文についてです。これは文量の指定はありません。自分がどのような研究、活動をしてきたのか、を中心に僕は書きました。また、それらの活動を通してどのような経験をしてどのように考えたのか、についても加えました。
 そして、これが一番重要なのですが、学校の先生に見せて添削してもらいましょう。自分のやっている研究が理解できる先生がいいでしょう。もちろん親でも友達でもいいです。大切なのは書いた志望理由書、自己推薦文を他人に読んで添削をしてもらうということです。自分で書いていると何を言っているのかわからない文章になることがあります。そうこの文章のように。僕は添削してもらう→書きなおす→添削してもらうを23回ほどしました。
 もしも1次の書類を通過したら次は面接です。学類によっては合格通知が金曜に来て次の月曜というところもあったそうですが、僕の時はだいたい10日後だったので面接への対策が出来ました。
 物理の先生のところに行き、面接の練習をお願いしてつきあってもらいました。その時、物理の先生からは「研究の概要」「研究の結果」「何から話したいか」「この研究の独自性」「研究のフローチャート(どのように考え研究したか)」「研究のこれからの課題」について書け、と言われ、書いては添削書いては添削を放課後毎日繰り返しました。これらの文章を元にして先生にいろいろと質問をしてもらい、それに答えるというのも行いました。「お前がわからないことを見栄張ってもしょうがないから素直に『わかりません』と言え」と言われたことが印象的です。
 ドキドキの面接ですが、面接官3人と受験者1人という形式でした。面接の形式としては「研究をしてどのような力が身についたのか」ということと物理に関する質問だったと思います。前者については自分がどのような研究をしたのか、どのように考えてどのような力がついたのかについて話しました。後者では物理に関する軽い問題や将来などについて聞かれました。Newton3法則を聞かれて、慣性の法則が思い出せなかったときは頭が真っ白になりましたが、そのあと本当にこいつ慣性の法則わかってんのか、的な質問には冷静に答えられました。
 人事尽くして天命待つ。これらが終わったら約1週間後には合格発表です。一般での合格のように掲示板に人がたくさんいて合格したと言ったら胴上げ、なんてことはありませんでした。合格して親に連絡してすごく嬉しかったことを今でも思い出せます。同じ学校で他学類にAC受験した人と見に行き、そいつが落ちていたので帰りのTX車内がとてつもなく気まずかったことも覚えています。
AC入試は普通の受験とは全く違う受験方法です。問題解決能力を見られます。付け焼刃的な研究では落ちるでしょう。何か研究をしていて()、それを生かしたいという人、AC入試で合格して、8ヶ月後の20114月に会いましょう。
 ここまでだらだらと書いてきましたが、合格してからACは本番です。AhoCollection入試や裏口入学などと自虐的に言うように一般組と比べて実力が劣ってることが多いので、勉強をしましょう。
AC最高や!最初から一般受験なんていらんかったんや!

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